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漫画・小説・演劇・ドラマ、ジャンルも媒体も男も女も関係なく、腐った可愛そうな頭の人間が雑多に書き散らすネタ帳です。 ていうかあれだ。サイトに載せる前の繋ぎみたいな。

   
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「愛だの恋だの、そんな糞みたいなものに人生かけてるの?」
「糞だからひりださなきゃなんないんだよ。解ってないなあ、もう」
「私快便だもん」
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 意識が沈澱していく。この感覚に身を任せたが最後、次に出て来る私は私でないことを私は解っているのに。酷い睡魔が意識から何から呑み込んで、私を追い越す私でない私とすれ違ったのが記憶の終わり。

「アリス、アリス、悪かったって……ふててないで朝飯でも食おう」

 火村英生の声が聞こえて、アリスはぐらぐらと怠惰に澱んだ脳味噌に叱咤した。起き抜け一番に感じたのは、身体の節々の痛み。ギシギシと鳴る関節に、アリスは舌を打つ。好き勝手しやがって。

「……ほんま、明け方までお盛んなことで。ええ加減にせえや……」
「アリース……悪かった、起きられるか?」
「っさいわ、自分のモンみたいに喋り掛けんな。今のうちはお前の知っとる有栖川有栖と違う」
「アリス……? ……どういう意味だ」
「明晰を誇る頭脳使って考えや。今、はお前のアリスとちゃうわ」
「今……?」
「ハジメマシテ、有栖川有栖の国の、アリスと申します」
「……」

※※※

「悪いけど、うち、お前のことよう好かんねん」
「……アリス」
「ああ、勘違いすんな。うちが嫌いなんは、有栖川有栖が好きな火村英生や。子供の妬きもちみたいなもんやから、お前のアリスには充分好かれとる自信持ったらええ」
「気付かなかった、ってのも可笑しいな……。そんな素振りも見せなかったんだから、気付かなくて当たり前か」
「お前と居るときにうちが出て来たことは一回もなかったし、正真正銘ハジメマシテや」
「アリスは知ってるのか?」
「知っとる」
「そうか……」
「ま、そうは言うてもうちの事は有栖川有栖も忘れとるくらいやからな」

 思い出したくない記憶であると言っても良いかもしれない。

※※※
うちの准教授はアリスアリスうるさいなあ。
 忍具の手入れも、また仕事の内。クナイを研ぎ、手裏剣を研ぎ、隠刀を研ぐ。砥石を滑る音は部屋に響き渡り、サクラはその音を耳に、手に感じながら一心に手を動かしていた。他に感じる気配は、背後で墨を摺るそれだけ。

 他者の居ない場所で忍具の手入れをする仲間は多い。
 サスケは、一人でないと落ち着いて手入れができないと言っていた。独りで居られないくせに。
 ナルトは、手入れをするところを他人に見られたくないのだと。ただ、サスケには背中を預けてすることもあると言っていたから、ナルトはサスケを人だと思って居ないのかもしれない。酒の席での話だ。
 シカマルやヒナタは、集中したいから。研ぐ行為に。音に。投げる感覚を考えながら、自分の癖を補う形に。参謀肌の彼等らしいと思う。
 キバは、忍犬を傍らに寄せて。彼らをより忍具に慣らすのだという。
 一人きり、縁側で、ベッドの上で、或いは四面を壁で囲われた部屋の中で、ひっそりと人を殺す、身を護る、そんな準備に勤しむ。
 --それはとても恐ろしいと、サクラは思ってしまうのだ。
 サクラは、一人で手入れをすることを好まない。
 包丁などは独りきりだろうが誰が居ようが気にせずに研ぐのだけれど、忍具は駄目だ。それは、人を殺すものだから。
 首を切って、胴を切って、血を浴びる刃。道具自体は怖いとは思わない。扱う自分が怖いだけ。道具は操る人間の意思のままにしか動かない。
 下忍の頃は何も思わず、自室で研いでいたこともあった。一人で、好きな音楽を聴きながら。大好きな仲間の--サスケの写真を見ながら。あの頃は強くなることが、技を知ることが、ただ楽しかった。

(人を殺したことがなかったから)

「どうしたの、サクラ」

 背後から、声がした。つい一時間程前まで、半紙と筆と仲良ししていたサイの、声が。今は硯に墨を置いてしゃーこしゃーこやっている男のそれに振り向くこともなくただ手だけを動かし、答える。

「サスケ君を好きでいられた頃は幸せだったと思ってただけ」

 嘘ではない。
 あの頃は盲目的にサスケを追い、ナルトに当たっていた。里の加護の下、辛いことだって勿論あったけれど、文句ばかり言っていたけれど、それでも幸せを見つけるのは今よりうまかったように思う。

「そう」

 サイは、墨を置くとすっと立ち上がる。そのまま、クナイを研ぐサクラの脇を抜けた。サクラの手が止まる。

「……どこ行くのよ」
「うん。お腹空いたから、何か食べようと思って」
「……」

 サクラは、研いでいていいよ。なんて、気を遣うような言い方に苛立つ。そんなこと思ってもいないくせに。
 サイは放っておけば、放っておいただけ生活が等閑になる。特に食事はその筆頭で、一週間二週間碌な食べ物を摂取せず栄養補助食品にばかり頼ることなど、ザラだ。体型を気にする年頃の女子の方がよっぽど食べているぞと言いたくなる。
 なのに、こんな時ばかり。サクラの手が止まることを誰より知っているサイが、こんな時だけ。
 拗ね方が可愛くないと思うけれど、そもそもサイは拗ねていることを自覚していないのだ。質が悪い。
 サクラは、溜め息を吐きながら道具を横に退ける。

「……何食べたいわけ?」
「作ってくれるなら、チャーハンが食べたいな」

 忍具をポーチに収め、サクラも立ち上がった。

※※※

「サクラ」
「何」
「結婚しようか」

 サイの言葉に、眩暈がした。
 思わず、包丁を強く握り締める。
 良かった。そう思った。
 今握っているこれが、人殺しの道具でなくて、本当に良かった。

「何、それ」

 野菜を切る音が途絶えた部屋に、心臓の鼓動だけ、うるさく響く。

※※※

とりあえずネタだけ投下(´・ω・)
オフでキャパ限界過ぎてもうどうにもならん…。いや、まだ限界ではないのか…?
涼さんがNARUTOに本気過ぎて私がついていけない←
とりあえず呑みに行きたい…。
あいしていると、いわれなくなった。
なまえをよばれるかいすうが、ふえた。

※※※

君の心は味がしない。
君の心を、チョコレートと一緒に食べる。
君の心は味がしない。
君の心は温かいから、チョコレートはきっと溶ける。
君の心は味がしない。

※※※

ロッカーが綺麗だ、と言われた。
部屋が綺麗だ、と言われた。
所作が綺麗だ、と言われた。
畳んだ洗濯物が綺麗だ、と言われた。
料理の盛り付けが綺麗だ、と言われた。
君は僕好みだ、と言われた。
腹が立った。

※※※

未来が見えて、そこには目も眩むような青のなか幸せそうな僕がいて、不幸せな今の僕は海に飛び込んだ。
ごぼごぼ沈む僕の双眸は青をしっかり焼き付けて、なんだかおかしくなってふっと笑ったら全部息が漏れた。

※※※

多分、泣くと思うよ。
渡した合い鍵、使ってくれたら。
きっと、泣くと思うよ。
君が僕の部屋に浮かんでいたら。
絶対、泣くと思うよ。
君が笑顔じゃなかったら。
泣くよ。
だから死にたがりの君に僕は鍵なんか渡さない。
ずっと、そばにいる。
「おい、おっさん。誕生日おめでとう」
「お前だっておっさんだろ」

 うちのどこがおっさんや、どっから見ても見目麗しい女の子ーやろが、と憤慨する十年来の親友の目の前に菊水を掲げると、突き出した唇を引っ込めてグラスを差し出してくる。注いだ酒をぐい呑む親友の様子に、火村は口角を上げた。三十路過ぎが女の子、とは聞いて呆れる。灰がかったシャツに、少しだぼついたパンツ。胡座をかいて肌を直に掻き毟りながら日本酒を呑み込む姿はどう見てもおっさんそのものだ。まあ、掻き毟っている場所はブラジャーのワイヤーの中る場所らしいのでそこには女要素が見られないこともないが。

「ビールじゃねえんだ、そんなに煽るんじゃねえよ」

 ほんのり宥めるように―アリス以外が聞いたら咎めるように聞こえるかもしれない―言うが、暖簾に腕押し糠に釘だ。

「えーやんか、呑んでも吐いても外に居るわけやなし」

 つまり吐くまで呑むということだろうか?

「潰れたお前を看病する俺の身にもなれ、誰の誕生日だ……ったく」

 こぼしながら火村も酒を舐めた。

 もうすぐ両手でも足りなくなる程重ねている毎年恒例二人きりのお誕生日会。いつもの集いと

※※※

涼さんと呑み行ったとき呑んだ菊水がおいしかったって話だったと思います。
あと、私ヒムアリ小説書けないんだなあと改めて思った。
   
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